大晦日(おおみそか)
今日は12月31日。大晦日。今年最後の日ですね。
皆さんにとって大晦日の思い出はどんな風景でしょうか。私が小さい頃は、冬休みになると母方の祖父母の家に決まって泊まりに行き、そこで大晦日を過ごしていたことが印象的です。田舎でしたので、新年を迎えるための準備をおばあちゃんがいろいろしていましたね。買い出し、漬物作り(たくわんや白菜漬けを樽に仕込んでいました)、お餅を機械でついて、自分の子どもたちに宅急便で送っていました。大晦日の日は、年越しそばをいただいた後に、こたつでみかんに紅白歌合戦。おばあちゃんはみんなを眺めながら、おせちづくりにいそしんでいました。おじいちゃんとおばあちゃんの育てた小豆で作ったあんこは絶品で、それで作るおせち用のようかんも最高でした。早く元旦にならないかなあと思いながら、ようかん作りを眺めていたものです。日頃20時に眠るお約束がこの日は夜中まで起きていても良いと許される。うれしくて張り切って起きていたいはずなのに、気が付くと眠ってしまい紅白歌合戦のどちらが勝ったのかいつもわからないままでした(笑)除夜の鐘で目を覚まし、また今年も眠ってしまったことをがっかりしてお布団に入って眠る。それが私の大晦日でした。それに比べて、最近の大晦日。家族の好きな蒲鉾や伊達巻を買ってくる。酒田のおばあちゃんがお餅を送ってくれるのでお礼の電話。私が作るのは、なますや煮物にお雑煮。作ってきんとん。あの頃の食文化は全く継承できていません。おばあちゃんのあんこやようかんを今の子供達が食べたらびっくりするだろうなあと思うのです。樽で漬けた漬け物たちも、今ではお店で買ってきても味わえない味でした。白菜も大根も畑で太陽の恵みを受けながら、自分たちで育てた野菜でした。時間をかけて愛情をこめて。材料を買ってきて、電子レンジで簡単に美味しいものを作ろうとする文化に育った息子には、全く想像のつかない贅沢な思い出です。今度のお休みには、せめてコトコトと煮豆を作ってみようと思っています。
2023年も皆さんにとって主の恵みに満ちた良い年でありますように。
伝道師 宇佐神由美